村野藤吾1954年、広島
皆仲良し?
戦後の建築として初めて国の重要文化財に指定された世界平和記念聖堂の近くに住む広島の方々でさえ今はあまり訪れることはないと聞きました。
それは聖堂の建築意図を知るにあたって、ただ残念でならない。
今日は縁あって塔の上まで昇り、更に地下の礼拝堂から洗礼室まで見学しました。ヨーロッパの重厚な素材と重厚な歴史を持つカトリック教会にどうあって近ずけるのか。コンクリートの持つ冷たさとどうやって向き合うのか?そういった全てが細部の中に真実と苦悩として結集していました。
平和の鐘、フライングバットレス、手摺をも含めた村野藤吾の渾身のディティールに圧倒されてしまう。
そして数々の苦悩を感じ、ただ真実を追い求めたラサール神父との葛藤から建築が生まれた過程まで知るにつけ本当に凄い!!涙のしずくを見るような建築だと思った。