studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。

夏の家

松本市で新しい現場の解体打ち合わせを行いました。
細長い敷地、
制約の多い敷地はワクワクします。克服するためにどうしましょう!?

日曜日は軽井沢へ
いつもはペイネ美術館として開館しているアントニンレーモンドの「夏の家」が11/27まで完全な形で見学できます。
こちらは素朴な木構造をそのまま見せるという当時としては新しいモダニズム建築。外をとりこむことで成り立つ空間の豊かさを満喫しました。


ここから話題の西沢さん設計、千住博軽井沢美術館へは車で5分です。
床がうねり森の中で日本画を鑑賞しているような空間。森が絶妙に絡み合いかさなり人の動線も制約がなく新しい視線からみえる人と自然との関係性を体感しました。


ところがその後小諸の懐古園にある小山敬三美術館へ行くと既にその手法は行われていた事に気が付きました。
1975年に村野藤吾さん設計で開館した美術館。大地から生えてくるような建築は日本画家、小山敬三の地元で慣れ親しんだ風景の中、崖の下には千曲川雄大な流れが見渡せる場所にその崖と共に建っていました。
景色の切り取り方は控え目で作品をどう捉えるかの違いだと思いますが光の調節に気を配りながら曲げた壁に隠す窓で見せる景色、視線の変化でみせる景色などが絶妙で、一方、千住博美術館は日本画と言うより現代アートに近い作品の位置づけが新しい空間との調和を生んでいました。
一日で両方見る事で色々な見方ができるのでお奨めです。東信方面は小山敬三さんの代表作にあるように浅間山の雪景色が眺望にあれば最高ですよね。この独特の地形に1574年頃小諸は武田信玄に落ち、城郭整備に長けた家臣「山本勘助」が縄張りをして城郭を整備し、大城となった小諸城跡の懐古園、穴城と呼ばれているようですが遺跡としては最高に頑丈で美しい石積みです。お花見の際に訪問したい、その前に佐久の縁を繋ぐ家車庫の図面お待たせして、申し訳ありません。

本当に心から浅間山の見える場所でもう一度仕事をしたいものだと思います。