studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。

今日は中秋の名月のはずだったけど残念ながら雨でお月見が出来なかった。
古くから長野県の村々では月待(つきまち)という習わしがあったそうだ。

これは信仰の対象として「講」を組織して特定の月の出を待って行(ぎょう)をおこない月を拝みながら食べたり飲んだりを一緒にしながら夜を楽しむという風流な行事のことだ。

今日は一五夜。
旧暦で言うと八月一五日で大日如来のお祭りの日でもある。
小さい頃、近くの神社は二十二夜さまがお祭りしてあったので公民館にみんな集まりお餅などを食べる習慣が残っていた。
祖母はここの観音さまは女の神様なので女を護ってくれるんだよってよく言っていたんだけど子供ながら神様なのにどうしてそんなことが解るんだろう?と少し疑っていた。

でも大人になった今、分かったことは長野県の中部地方では二十二夜さま(如意輪観音)と二十三夜さま(勢至菩薩)が特に多く残っていて確かに如意輪観音は女の神様で祖母の言い伝えは正しかったということなのだ・・
今はもうそんな習慣は何処にも残っていないのでそう言う言い伝えをする人も近くにある観音様や菩薩に手を合わせる人も居なくなり文献上だけで確認する習慣になってしまった(そういう自分もそうだけど)

祖母が足腰が丈夫だった頃は足繁くここの観音様まで通っていたことを思い出す・・しかし今ではそこに観音様がいることさえも思い出す人も少なくなった。
今夜はお月見はダメだったけど本当の満月はどうも明日ということなのでもしも月が見えたら・・久しぶりにゆっくり月の光に照らされながら過ごす夜にしたいなあ。