studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。

新しい気持ちで


Studio aulaの名刺を塩尻市のSTUDIO MINXさんに製作して頂きました。

名刺って最近は簡単に製作出きる物ですが本当は凄く難しいと思いませんか?

初めて名刺を持つことになった日の事を思い出します。就職した頃は「いつかは名刺を持つような仕事をしたい」と考えていた時代から何時の間にか誰でも名刺を持つ時代に変化しました。名刺を持つことはそれに相応しい技術があるという証の様に考えていた若い頃に初めて持った名刺が嬉しくて友人に渡しまくりでしたね。

意気揚々としていたある日、バックパッカーの友人に名刺を渡すと鼻で笑われ気が付きました。それは私は名刺や会社を除いたらどんな人なのかを知りたい。と言われた様に感じたんです。

自営業になりいささかそれで名刺を渡すことに躊躇いが生まれ、人と逢うときには果たして自分は相応しい人間か?会社を名乗る前に人として付き合えるのか?など考えています。

名刺だけでなく最近の印刷物は安く!早く!が当たり前の様で先日まで量販店で購入した紙に自ら考えたデザインの名刺を使っていましたが本当に多種多様です。

しかし納得するまで考え抜いたものでもなく色や紙質など媒体としての可能性を引き出した代物ではなかった名刺はそれほど大切に思えず名刺に託された意味や事務所の名前などの重みも違うように思えました。自分がそう感じてるんだから相手ももちろんそうでしょう。
そして最近になり丁寧に創られた名刺を一枚ずつ出会った方に丁寧に渡すことで新しい気持ちも生まれると信じ名刺を製作しました。

そしてこの名刺を見てデザインは言うまでも無く紙質、印刷、カットの精度の違いは量販店で売られた紙で作られた名刺とは一目瞭然の違いがあり手の感覚がそれを伝えてくれるようです。恐るべし人の五感・・・

私達は名刺に相応しい(器に相応しい)人間になるよう努力を惜しまないようにしないとね。