studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。




エッセイは時代を超えた感覚の中に普遍のものを感じる事が出来る本です。ありのままに感じたこと、創作の過程そしてデザイナーとは何か?美しいものについて実直に書かれていて、かなり私にとって素晴らしい本でした。

美術館での展示もそれは官能的工夫がこらされアトリエが再現された一コマの中にそのまま柳さんの息づかいや前に進む気持ちが感じられるような空気が流れていきました。そうして手で作り、考え、かさね、生かしていく過程のその吐息や躍動が充分に伝わってきました。
美しいことはそのままで美しく時を重ねていくものです。

一方、今見積もり依頼中の「ISOUする家」は現代の住みつぐかたちを考えた住宅です。
暮らしを家に合わせるのでは無く、家を住み手に合わせて作っていく。ひとつの空間にさまざまなレイヤーの構成要素があるのではなく、横のラインに人の生きる過程と人の暮らしを形づくる時間の流れを要素として繋げていきました。

それぞれの世代の持つボキャブラリーの違いを乗り越えていく住宅です。