studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。

商業主義との間

お施主さんに新聞の記事をもらった。お兄さんが東京の某有名事務所(アトリエ系)で働いているので記事のはなしが本当に良くわかるという。その記事には「設計事務所で働く人は年収が低い割に拘束時間が長くハードな仕事だ」というような事が書かれていた。
「設計料いつでも払いますから言ってくださいね」本当に良いひとである。

研究者は商業主義に振り回される人間であってはならない。それは納得。では建築士はどうなんだろう?バランスだと思う。世間とかけ離れすぎてあまり家族や施主に心配をかけたくはない。私はというと住宅の仕事をする上では施主の視線で思考していきたい。わかりやすくすることが時に商業的かもしれないと思う。

人当たりはいいけど出不精なのであまり連むこともない今の私。
今日突然事務所の電話が鳴った。。なな・・なんとその声は15年以上前のお施主さんからだった。
なんでも外壁の塗り替えを検討しているので様子を見て欲しいというのだ。

あれから、石川に転勤してイタリア経由で松本に戻ってきた。。よくも探してくれましたと言う感じで嬉しかった。
当時確かに未熟で自分の好きなことばかりはなしながらいつもお茶を一緒に頂いていた私。別に媚びてないけど、仕事で逢う人をいつも好きになる。媚びてないけど施主が好きになりそうなデザインをする。

方法論の違いかもしれない。
どこからデザインのヒントを掴み形を形成していくのか。それが建築計画する上での諸条件からなのか、施主の言葉なのか。私の居る世界ではあまり違いがないように思う。これはうまく融合していきたいと思う。

そして「新しい方法論を探るためにデザインを構築すること」も忘れずに本を読み、人から学びやっていきたい。う〜ん。行き着く先はあまり大きな違いはないような気もする・・・リサーチだ。