studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。

久しぶりに松本の古い映画館に行って来ました。
見たのは硫黄島からの手紙です。

ずっしり重い映画ですが日本人として知らなければならないことを私たちは知らないっていうことを改めて感じました。
渡辺謙さん演じるところの栗林中将は長野県出身。それに本も何冊かあるようなので読んでみることにしました。
そしてここで、実際に硫黄島で戦い胸に銃弾を受けアメリカ人捕虜になり日本に帰還した方の日記があります。かなり貴重な資料で当時の様子が克明に描かれています。
最近の映画公開によって検索上位に来なくなってしまい残念です。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~iwojima/

日本は日本人が今まで玉砕された場所を映画にしてこなかったし、私たちの時代の教育は戦争を避けていたんですねぇ。
家族からは戦争について聞いてたけど、これほど酷かったとは本当にショックでした。
でも今はそれを伝えていく時期なのかもしれないです。
この映画が有名になり多くの人が見ることで日本が今後も謝った方向に進んでいかないで欲しいものです。
映画は細かいところではアメリカの軍隊式に描かれていたりセリフがちょっとヤンキーぽかったりしてますが、些細なことは問題にする必要はありませんでした。
クリントイーストウッド監督は本当の平和主義者だと感じます。日本人の描き方が実に公平でこれがアメリカの批評家達に絶賛されている理由かもしれません。
映画をつくる目的が実に明確でした。

一方瀕死の映画館は年配のご主人がチケット売りから売店から全て行っていました。
一応学生証は持っているので割り引きになるんだけどそんなセコイことはしないでおこうと思ったほど何もかも寂しげでまるで戦後にタイムスリップしたような雰囲気とでもいうのか・・・
ここでは何かの使命感があって上映を続けてくれている様に思います。

レイトショーだったのに一緒に見ていたのは合計4名・・・
日曜日もあまり人入りには変化がない様子です・・
ここは天井も高く建物も古い昔ながらの映画館なので石油ストーブを2台焚いてもかなり冷えてしまい、貸し出してくれた膝掛けの毛布を2枚抱え込んでいました。
シネコンに押されここも瀕死の状態です。

映画と映画館の状態が合いまって出てきてから言葉数が自然に少なくなってしまい・・・
なるべく長くこの映画館には上映を続けて欲しいと思うのですが、この客入りではかなり厳しい感じですね。