studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。

*[講習会]アスベスト講習会

studio-aula2005-09-13

正直言ってこの講習会は、役所のだめさ加減が浮き彫りとなってしまった。
主催は長野県建築士会、長野県建築設計事務所協会、日本建築家協会長野県クラブ
そして長野県建築物防災協会。共催は長野県だった。
 解体業者向けの講習会という内容だったのに具体性が無くて講師も二人の役人と一人は職人さんらしかったが時々間違った発言をしたりしどろもどろになった。
一番力が入っていたのが防塵マスクについて・・自分の体は自分で守ろうと言うことなのだろう。
 解体する際には解体前の事前調査が必要になる。まずは建物の種類と建築年度でだいたいのところが解るが後は設計図書による調査である。ここまでが第一次スクリーニングと呼ばれている。
 第二次になると専門的調査が必要になり危険も伴うので採取した試料を分析機関に依頼する必要がある。しかしここは今大変な混みようということだった。
 アスベストで一番危険なのはレベル1の石綿含有吹き付け材でこれは昭和38年頃から50年のあたりの耐火建築物やビルの機械室、ボイラー室などに使われていた。
著しく発じん量が多い作業で、作業場所の隔離や高濃度の粉塵量に対応した防塵マスク保護委を適切に使用する。>

レベル2はケイ酸カルシウム板第2種を貼り付けた空調ダクト、石綿含有保温材や耐火被覆材、断熱材ボイラーや空調ダクトなどに貼り付けられていた。比重が低く、発じんしやすい製品の除去作業であり、レベル1に準じた高いばく露防止対策が必要である。
 そしてレベル3のものはほとんどの建築物に使われ含まれているものだと思う。なにしろ去年9月まで生産されていた。天井材や窯業系サイディング、そしてスレート瓦、ビニル床タイル等に使われていた。発じん性は比較的低いが湿式作業を原則としレベルに応じた防塵マスクが必要である。

これを解体撤去の際に飛散させるなというのは不可能で、役所も業者の質問にしどろもどろ。
これが日本の現実。大量生産大量消費、人の命は二番目という今までのやり方でこれから先の世代の私たちは永遠に苦しむことになる。
それでも、先に進むには毎日の生活の中で何が正しくて何が間違っているのかをしっかり捕まえる様にしなければならない。


今日は外構の打ち合わせの中で駐車スペースをコンクリートにしたくないというお施主さんと話をした。夏はコンクリートが蓄熱し体感温度を上げてしまう。それだからと屋上緑化が流行りものの様に言われているが、その前に地面の土を少しでも土のまま使って行くようにすることが先だと私は思う。

少しでも良いからそうしていこう。

アスベスト解体時注意事項補足
建設業労働災害防止協会の特別教育用テキストがあります。
    (それほど詳細には書かれていない)
石綿粉じんへのばく露防止マニュアルは近日発刊予定らしいです。
問い合わせ kyoiku@kensaibou.or.jp
HP http;//www.kensaibou.or.jp/