studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。

土地の歴史

硬い話しの中で恐縮ですがhttp://shinshu.fm/MHz/11.33/
わくわく村のナガレさんがやっとブログ再度はじめました!
とっても面白くて友人にも楽しみにしていた人もいたっていうのに・・
数々の失敗談を見るにつけ何かと勇気がもらえます。

最近見に行った土地で「文化財保護法による届け出」というのが必要な土地があった。
不動産の概要書には遺跡分布台帳図の写しも添付されておりそれによれば周辺部ではかなりの数の遺跡が確認されているしその土地にも明らかに遺跡の名前が。

この場合、工事着手の60日以前に届け出が必要でもしも最近でも発掘調査の経歴のある遺跡周辺部の場合には試掘調査が行われその際に出土したものの権利放棄の念書を提出する義務もあるそうだ。

それからもう一件
関東に住む身内が30数年前に購入した建て売り住宅の地盤調査を頼まれた。
30数年前には経済成長期で土地の履歴を読んで土地を造成するという概念はなかったのだと思う。
少し心配なことが出てきたので調査することになったのだが、既存建物がある場合の地盤調査の方法として表面波探査法で全体調査をしてから問題のある場所をボーリングしてみるのが一番効率がよさそうだ。

先日松本の造成地の地盤調査を行ったが
考察結果に納得がいかずこちらも表面波調査法も併用することにした。
SS試験(スェーデン式試験調査)の場合造成地だと大きな石などにあたってしまうと観測不能になるケースも多く、今回のSS調査6カ所の内3カ所で観測不能になり柱状改良の対処をすべしとの判断がコメント欄に書き込まれていた。

現地に行くとその場所から数カ所移動し再試験を行った形跡もあったがこの結果から予測された安全値を信用して良いものか悩んでしまう。

住宅の地盤調査の場合、少し曖昧な数値が結果として出てくる場合もあり、その判断を下すにはやはりいろいろな側面から見ていく必要がある。

土地の履歴を知ることはまずその第一歩としてとても大切なことだと改めて感じます。