studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。

土地からの相談

studio-aula2007-11-25

今年塩尻市では、塩尻市堅石に大きな分譲地(堅石)を計画し造成も進んできた。ツルやにも近くりんご畑の中で環境も悪くない。塩尻市で土地を探しているのならそれまで購入は待った方が良いかもしれない。堅石周辺部にも建て売り(モデルハウス?)などたくさんありますが、あちらにもこちらにも売れ残りの建物が数多く残っていて今の時代慎重になっているので難しいのだと肌で感じます。

分譲地はかなり均一に区画が整理されているのでその選択肢の中でより良い場所を見つけるのはどうやらコツがいるようです。
 Oさんと購入予定の敷地を見に行く。この場所は松本市中央部からは北西に位置している。大きな分譲地にインフラが整備され人が集まり、二期分譲にもなると小さなラーメンやさんや理容室など店舗の建設予定の看板も建てられている。

 この分譲地全体を北から眺めると少し景観上無惨な風景が住宅によって形成されている。様々な形状の屋根を持つ住宅、装飾過多の住宅、それから大きなのぼりハタ。いったい何を作ろうとしているんだろう。と目を覆いたくなる。それから分譲地の中を一緒に歩いてみるとOさんが「決め手がわからない」と悩んでいた理由もよくわかった。まず接道がどちらの方角にされているか?それから高低差→道路からの目線の高さ、Pからの入り方。土地の南方向の間口や周辺状況などが同じ分譲地の中でも微妙に違ってくる。そして最後にOさんご家族の人柄や生活習慣によってこのあたりが良いのでは?という場所を選定した。

Armania
平屋のエントランスと1.5層のプライベート空間を回廊で繋ぐ内と外が融合する建築を提案しました。



その後・・・の経過。
2月3月と何度か足を運び土地も2区画の候補に絞られて来たので再びエスキスする。
結果、南面道路で少し東に変形している土地は東からの光も長くはいるし、東に家が建築されたとしてもあまり視線が交錯しないことも解り仮押さえしてもらうことになった。
考えてみればこの敷地は公社の管理費もかからず(設計事務所で設計する場合二重のチェックになってしまいます)周囲も設計事務所の建物が周りを囲み、みなそれぞれの周辺環境を取り込んだ家が列ぶなかなか良い場所になりつつあるようすも気に入り4月に入り土地契約と設計監理契約を行った。

Oさんは始めハウスメーカーを数多く廻っていた様子だったが2000万円くらいの予算を言えばだいたい3LDKの総二階プランをどこでも見せられてがっかりしていた。ただしプレゼンはCGなどで素早かったそうだ。たぶん企画プランなのだろう。
何より営業マンと話しながら作るプランってどうなんだ?という疑問を持っていた人だった。
設計事務所は設計料が掛かるけどメーカーでは無料!なんていうことはない。むしろ人件費・広告費が多くかかり家に掛けられる費用は実質目減りしている。
予算調整が出来るところが設計事務所の良いところで理想の間取りをどうやって手に入れるのか人それぞれの方法で考えていく。例えばセルフビルドだったり・・・後工事だったり・・なんとでもなると話し合いながら設計しています。Oさん宅も今プラン中だが小さくても大きく暮らす家を目標に平屋で考えている。中庭が囲まれた絶対に良い家になります。




約一時間歩き回り、少し足を伸ばし「茶房ぴあの」でケーキセットを頂きながらおおよそのイメージを教えて頂く(この場合そろって甘い物好きだったのが嬉しかったり・・・)

 土地から購入される場合、そこからよりどころを見つけることや実際に検討中の敷地でどのような家が建てられるのかを想像することは一般の方には非常に難しいと思う。そこでおよそ2週間でこちらから大雑把なゾーニングエスキスをまとめることにした。
土地が売れてしまう前に少しでも早く大枠のイメージを掴みとって良い場所を確保してもらいたいと考えている。
コルビジェを読むという・・・う〜ん・・なかなか良い人だ→BYロジオ




アウラの逃げ場所。