studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。

家相の科学

studio-aula2006-03-01

このカッパホームスの本はなんと清家清の書いた家相の本なのだ。
しかも680円(安い!)で初版が昭和44年になっている。
清家さんによれば家相の本に書かれていることは大体3つの傾向にまとめることが出来るそうだ。一つは建築学的、工学的ああるいは住居学的に根拠のあるもの。

二番目は家に関した社会的なタブーをあらわしたモノで身分制度に厳しい社会の中で分を超えたことをしてはならないという封建制儒教的な考えにもとづくもの。

三番目には科学的に全く説明の出来ないもの陰陽五行説によるものなど。

この中で清家さんは今までは三番目だけに注目して家相は迷信である、ナンセンスであると片づけられていたがよく調べてみると一つ目の建築学的、住居学的に根拠をもつものが少なくなくこれはとかく技術や経済性にだけ走ってともすればそこに住む人の事を忘れがちな現代の建築に反省を促すものすら含んでいると書いている。

最近家相についてはある程度のこだわりを持つ人が大半のように感じるけど、上の三つの事柄が混同されていて、系統立てて考えられなかったといことも解りこだわらなければいけない部分が清家さんの本で詳しく書かれていて参考になる。

たった680円の本だけどさすが。


今日は長野県震災建築物応急危険判定士の講習会があった。これは地震が起こったとき、建物が危険か大丈夫かを応急に判断するための人材を確保するための講習会で、新潟の地震の時も新潟県内よりも県外から来て応急診断をした人の方がはるかに多かったのだそうだ。
いざという時に少しでも役に立てればと感じた。