長崎水辺の森公園
「長崎水辺の森公園」に昨年訪れた時の写真。
この場所はランドスケープアーキテクト上山良子さんの設計で水の流れやほどよい抑揚があり美しい公園だ。
昨年、特別講義で上山さんのお話を聞く機会があった。女性が活躍しているのはこの世界では(地方だとなおのこと)希なので参考になる話をたくさん聞くことが出来た。
特に土地の記憶を大切にされているデザイナーで自らも自分の特徴を良く理解されそれを武器にしている感じがした。
ただ、この時自分自身がはっとさせられたのは、土地の記憶に頼るあまりに言葉が他の人に伝わりにくいと言うことだ。自分も主観的に事象を捉えて説明していることも多いが、聞いている人にはさぞわかりにくかったんだろうと気がついた。
施主の引き渡し時、長崎に住むお母さんがいらしたので長崎水辺の森公園について私は「すばらしいですね」と口に出したが、返ってきた答えは以外にも「昔、この場所が埋め立てられる前の方がもっともっと素晴らしかった」と言うことばかりだった。
これほどこだわり、土地の記憶を大切にした方が設計しても土地の原型の記憶にはとてもかなわないということを思いしらさられた日だった。