studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。

木曽から小雪が舞いそうだ。


今日も伊那市「東雲色の家」建て方です。
くの字に曲がった家の構造は少し複雑で屋根の上の大工さんは苦戦中。しかも午後は木曽からの吹き降ろしで凍えそうな空模様の中での作業は一苦労です。今日も半日ずっと現場に張り付き、躯体に登り大工さんにひとつひとつを覚えこんで貰えるように話をしていきました。

片流れの屋根は一寸勾配で南に庇を1.200㎜出しますが、この状態の時、垂木が並んでスッと下に向かって伸びていく様子は構造体の連続美を感じる瞬間でとても好きです。

重力とは関係なく慣性のままにまるで意思があるかのような、木造の木組みの姿を一番感じられる時なのですが、自分としては鉄骨造でも鉄筋コンクリート造でもそれぞれにこんな瞬間を味わう時間がありそれぞれ好きです。

敷地の天気は秋から冬にかけて一日の中でコロコロと変わり、風も南かと思えば西から東からこの地形では気象庁のデータ通りには行くわけも無く、アプローチも南の道路から少し曲がり、将来は車庫の支えになるべく建てた壁が風除けの役目を果たし玄関では風も心配はなさそうです。

構造躯体は風圧力や積雪など充分絶えうる様な構造としています。デザイン性も大切ですが
安心して暮らせる家が一番だと考え、いつもガッチリとした構造にしています。
少々それで垢抜けない部分はありますが、それが性分ですので。