studio-aulaの日記

長野県松本市、塩尻市、安曇野市などで活動する一級建築士事務所です。

やはり予算調整は最大の山場なのです。

単純な空間構成の中に内と外がふわっとなげこまれている。

作りこまない。そして最新の設備に媚びない。
そうして最初に説きあかされた敷地に対する答えが盛り込まれている。

大切なことは空間の豊かさを捨てないこと。
これにつきるのだといつも思います。

プロダクトか空間か。

空間以外には大切なものはみつからないと思う。

小さな事をコツコツ見直しながら目先のことに捕らわれて最初に夢見ていた縦の広がり
そして外との繋がりを見失わないようにしなければならないと考えます。

そしてどんな間取りにしても外と内の繋がりは一番大切なところ。
どのように外を内に取り込んでいくのかは自分たちで生活しながら創り上げていくもの。

そして、それは構成するモノだけではない。それそれの暮らし方。

上手に暮らしている家族に、そこにまたひとつテラスとかバルコニーとかのしかけを作れば暮らしはもっともっと大きなものになり、時間的な豊かさもまた想像していた以上に大きなものになっていくはず。

そしてそれは人生なのだと思う。
時間の流れが人生であるとするならば時の流れ、光の入り方そして人生の光と陰をその空間のなかでどれだけ豊かに感じていけるのか。

その手伝いをすることが私たちの仕事だ。

今までのお施主さんもみんな上手に暮らしてくれていて、自分たちにしても小さな猫の額ほどの庭と細いデッキに出ない日はない。例えばこんな雨の日でも庭の草花の様子を確認に行く。
種から植えた朝顔が咲いていたり、雨で小さな花が横たわったり家族のように心配になりそしてその度に何かを発見したりする。そして時々この人生に感謝する。